家づくりブログ

2020-11-02 22:34:00

大きな土地に家を建てる時の注意点とは?

寒くなってきたので、事務所のファンヒーターを始動しました。

 

狭い事務所なのでオフシーズンは

ちょっと離れた所に片付けてあるんですよね。

 

誰か準備してくれないかな〜

と待っていても、誰も準備してくれないので、

 

 

たいがい寒がりの私が準備しています(涙)

 

 

 

おはようございます。

岐阜県の海津市で一棟一棟丁寧に、をモットーに注文住宅を手掛けております

ハッピーホーム 株式会社後藤工務店の代表 後藤です。

 

 

以前、お客様とこんなお話しがありました。

 

 

 

A様「後藤さん、土地は父親の土地が近くにあるんで、そこに建てるつもりなんです。」

 

私「いいですね、それは。 どんな土地ですか?」

 

A様「それがちょっと広くて、250坪あるんですよ。」

 

私「広いですね! ていうか、広すぎますね(笑)」

 

A様「だから、平屋の家を建てようと思うんですよ。 この土地です。(カバンから地図を出す)」

 

 

私「これは公図ですね。」

 

A様「公図っていうんですか。 父親がくれました。」

 

私「この土地ってどんな状況ですか?」

 

A様「今は畑です。 それで父親が『土地の固定資産税が高くなるから、半分を宅地として使って、

   半分は畑のままにしておけばいい』と言ってます。」

 

 

私「うーん。 税金対策ですかー。 ちょっと難しいかもしれないですねー。 この畑は一筆ですからね。」

 

A様「えっ、なんですか?一筆って。」

 

 

私「はい、土地それぞれに番地があるように、一つの土地には一つの土地番号(地番)が

  付けられているんですよ。 

  で、この土地は○○○番地で公図上で一つの土地なので、一筆って言うんです。  

  それとは逆に、一つの土地に見えていても、公図で二つに分かれていた、

  なんてことはよくある事で、その場合は二筆っていうんですよ。」

 

A様「そうなんですねー。 で、税金対策で半分づつ使うのがどうして難しいのですか?」

 

私「はい。 家を建てる時は土地の地目を畑から宅地に変えなければいけないんです。

  そうすると、250坪全部が宅地になるんですよ。」

 

A様「あー、そうなんですね。 親父はどういう意味で言ってたのかな?」

 

 

 

私「もし、半分だけ宅地にするには、分筆するしかないんですよね。」

 

A様「分筆? それをすれば出来るんですか?」

 

私「はい。 出来ますけど、検討した方が良いです。 逆に初期費用が掛かりますから。」

 

A様「どの位かかるんですか?」

 

 

 

私「あっ、そういえば、その畑の境界ははっきりしていますか?」

 

A様「していないと思います。 このお隣様と少し境界線の思いが違っていると聞いてますし。」

 

 

私「あー、そうなんですねー。 ならば、なおさらです。 分筆をする前に敷地測量などがいりますから。

 だいたい50万円くらいは掛かると思っておいた方が良いです。 

 正確な事は司法書士さんに聞かなければ分かりませんが、司法書士さんにしても、

 その土地や周辺状況によって変わってくるので、実際は動き出さないと分からないんですけどね。 」

 

A様「そんなにかかるんですか!?」

 

私「はい、そのお隣様も含めて、この土地に接する人、皆様の同意を得るために、

 土地測量などをして、この土地の境界点を全部はっきりさせないことには、

 筆を分ける事は出来ないですからね。」

 

 

A様「あー、なるほどー。」

 

 

私「分筆して125坪を宅地にした場合は、250坪全部を宅地にした場合より、確かに税金は安くなりますけど、

 税金の差額で考えると、その50万円の費用を取り戻すのに結構かかったりしますよ。

 たしか以前の似たようなケースでは50〜60年掛かるって言われました。 

 正確なことは、司法書士さんに確認した方が良いですけど。」

 

A様「50年以上かー。 そっかー。」

 

 

私「それと、敷地測量して、近隣皆様の同意を得るのに数ヶ月掛かるのと、

  分筆しない場合でも農地転用の手続きはいりますのでね。 

  その費用と期間はみておきましょうね。」

 

 

A様「えー、そうなんですね。すぐに建てられると思ってたのにー。 

  アパートの更新までに、間に合うかなー?」

 

 

ということもありました。

 

 

 

結論、

親様の土地でも、すぐに建てられるとは限りませんので、良く相談して進めましょうね。

 

 

それでは、また!