米朝を中心とした情勢が慌ただしくなってきましたね。
日本では日銀の黒田総裁が物価上昇率2%の達成時期を明言しなくなったかと思っていたら、
定期的に経済物価の見通しを示す「展望リポート」から今年4月に削除されていた、
と最近の新聞記事に記載がありました。
いろいろな事が停滞している感じの日本が取り残されていくような気が。
気のせいなら良いのですが…。
おはようございます。
ハッピーホーム 株式会社後藤工務店の代表 後藤です。
家づくりの勉強は停滞してはいけません。
今回も住宅ローンのお話です。。
住宅ローンについて知識ゼロ状態で家づくりを始めると、
“変動型”の住宅ローン商品を選ぶ可能性が高くなります。
なぜなら、銀行がメインで取り扱っている住宅ローン商品が固定ではなく変動ですし、
不動産屋さんも変動金利をオススメする事が多いからです。
また、お客様の住宅ローンの返済結果に責任を感じない住宅会社さんは、
提携銀行にお客様を丸投げしますので、
変動型を選ばざるを得なくなります。
といっても、固定金利が絶対に良いわけでも、変動金利が絶対悪いわけでもなく、
どちらにもメリットもデメリットは存在します。
要するにしっかりと理解した上で選ぶことが重要なのです。
ということで、今日は“変動金利”のお話しをさせていただきます。
変動金利と聞くと金利の変化に伴って、
毎月のように支払い金額が変わるイメージもあるかもしれませんが、
実はそうではありません。
変動金利の住宅ローンは、半年に1回金利が変動する可能性があります。
ただ、その金利が上がったとしても、すぐには返済金額に反映されず、
5年間は返済金額が変わりません。
金利が上がっているのに、
それが反映されないというのは、なんだかおかしい話ですよね?
実は、ここに変動金利のカラクリが隠れています。
それは、返済金額の中の内訳(元金と利息)が変わるということです。
つまり、金利が上がれば返済金額の中の元金の割合が減り、利息の割合が増えるということです。
例えば、あなたの月々の返済金額が75,000円で、
その内訳は、元金が55,000円で利息が20,000円だと仮定します。
そして、金利が上がったとします。
すると、変化するのは返済金額ではなく、元金と利息の内訳で、
例えば元金が45,000円となり利息が30,000円になる、という感じなんですよね。
つまり、金利が上がると元金の減りが遅くなるのです。
そして5年ごとに返済金額の見直しがあるので、その時に返済金額が増えます。
しかし変動金利の場合、金利が急激に上がった時でも、
返済負担が上がりすぎないように、『激変緩和措置』という措置がとられていて、
多くの人が払えなくなるほど返済額が極端に上がるという心配はありません。
『激変緩和措置』とは、5年後の返済額見直しの際には、
最大で今まで支払っていた金額の1.25倍の金額までしか上がらないという措置です。
例えば、あなたが払っていた返済金額が75,000円だとしたら、
金利が急激に上がったとしても、5年ごとの返済額見直しに
最大93,750円までしか上がらないということです。
リスクの高いと言われている変動金利ですが、
このように、もし金利が上がったとしても、皆が皆、目の前の暮らしが脅かされるということはありません。
しかし、金利上昇のしわ寄せは、徐々にあなたをむしばんでいくことにはなります。
なんせ、金利の上がり方次第では、元金が全然減っていかずに、
ずっと利息ばかり払っているってことにもなりますからね。
こうなってしまうと、いつまで経っても住宅ローンが終わらず、
定年後もローンの支払いに苦しむことになる…
ローンを抱えているから、ずっと仕事がやめられない…
といったような悲惨な状況を招いてしまうことになります。
また、これは極めて少ないとは思いますが、
変動金利の最大のリスクは『未払い利息』といって、
支払えていない利息が積み上がっていくことです。
例えば驚異的なインフレが起こり、金利が急激に上昇してしまったとしましょう。
その場合はそういうことも起こるかもしれません。
現在の返済額75,000円で、そのうち利息20,000円だとします。
それが急激なインフレになって、例えば、
返済額75,000円に対して利息が80,000円になってしまうということです。
つまり、元金返済が0円なのに加えて、
さらに利息が5,000円支払えていないことになるという状況です。
この支払えていない利息が『未払い利息』です。
まー、さすがにこういう事はこれからの景気では少ないとは思いますが、
先日解説した「固定金利期間選択型住宅ローン」ですと、
このリスクの確率も高くなります。
このリスクを回避するためには、
いつでも金利上昇に対応出来るように貯金をしっかりしていくことが一番です。
そうすれば、他の住宅ローンより金利が低いというメリットの恩恵を受けながら、
金利が上がった際には、繰上げ返済することで、
リスクの縮小化が出来ますからね。
ぜひ参考にしていただければと思います。
それでは、また!
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