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高気密高断熱って何?押えたいポイント3選

こんにちは、岐阜県海津市の住宅会社 ハッピーホーム 株式会社後藤工務店の代表 後藤です。

「高気密高断熱」という概念や言葉が生まれてからもう35年は経っていて、もはや当たり前で使われる言葉と思うのですが、
今日は「高気密高断熱って何?押えたいポイント3選」です。

目次


① 
冬暖かくて省エネな家です

知ってる人は知っているかと思いますが、
高気密高断熱の家とは『より少ない暖房費でより暖かく、より少ない冷房費でより涼しくなる家』
いわゆる「省エネな家」です。

なぜ暖かく涼しいかというと、その名の通り断熱材の性能が高いから外の寒さ暑さを防いでくれるんですね。

魔法瓶をイメージすると分かりやすいです。

魔法瓶は真空構造「高断熱」になっていて、さらに外の空気も入ってこない「気密性」があるので、外気の影響を受けにくく、外が寒くても中が暖かいんですよね。

高気密だけでも高断熱だけでもだめで、両方あって初めて冬暖かい家となります。

また、高気密高断熱性能が高いほど省エネ(ランニングコストの安い)な家となります。

一点、高気密高断熱の家は夏も涼しい家となりますが、ここはバラツキが出やすく注意が必要かもしれません。

それは、高気密高断熱の発祥を知れば納得できることと思います。 それでは次に高気密高断熱の家の夏に注目してみましょう。

②夏暑く感じる高気密高断熱の家もある

結論から言うと、

正しく施工された家は、例えば20年、30年前の家に比べた場合、冬は断然暖かく、ちゃんとエアコンの効く高気密高断熱の家は暑いという事はありません。

夏暑いというのは一部の方の家の話であったり、その暮らし方の影響かなと思います。

実はこれは高気密高断熱の発祥に関係があるのではと思います。

ですので、まずは高気密高断熱の歴史からご説明します。

高気密高断熱の考え方は日本では北海道が発祥です。

本州の家づくりしか知らない方が北海道に移り住み「ここでは家をもっと暖かくしなければ!」と屋根や壁に断熱材を入れ、厚みを増していき高断熱化が始まりました。

ただ、断熱材の厚みを増していってもそれほど家は暖かくならず、逆に問題が発生してきました。

有名な「ナミダタケ事件」です。

ナミダタケとは木材腐朽菌の一つです。

床下や屋根・壁の中(以下、躯体内と記載)での結露により大量のナミダタケが発生して新築して数年の家の木を腐らせるのが社会問題になりました。

これにより日本建築学会北海道支部でも「結露しない様にしなければ」と研究され、後に日本全国で広まる画期的な工法、「通気層工法」と「シート気密工法」も考案されました。

そしてそれらの工法により、暖房効率が劇的に上がる事や躯体内での結露の抑制効果の裏付けもとられ、1985年に「新在来木造工法」として学会で発表されました。

長くなりましたが、これが高気密高断熱の概念の始まりです。

また高気密高断熱の用語の命名者ははっきりしていないです(笑)

実はここがポイントで、高気密高断熱には法的な決まりが無く、核となる部分を理解していない会社さんも多く、それぞれの想いで高気密高断熱と謳っているという現状です。 それによって、夏暑い高気密高断熱の家もあるという事なのでしょう。

③ 高気密高断熱と言っても色々ある

「家のつくりようは、夏をむねとすべし」という吉田兼好の徒然草での言葉がある様に、昔、本州の家は、冬の寒さよりも夏を主体に考えられていました。

有名な話で「北海道の家よりも岐阜などの温暖地域の家の方が冬は寒い…」というのはご存じですよね?

基本、北海道の家はすでに断熱性も高く全館暖房が当たり前で家じゅうが温暖地域の家より暖かいです。

そんな事も一般的に知られるようになり、北海道で発祥・発展した高気密高断熱という概念は、東北、関東・甲信越、飛騨地方と徐々に南下して東海地方はもちろん九州を含む全国に広まりました。

ただ本州に来た高気密高断熱は、実は少しモノが変わっていたりします。

高気密という言葉のせいか、「すき間がなくなるから息苦しくなる」とか「シートで気密化すると窒息しそう」などというイメージもつき、本来の意味合いや施工方法がしっかり理解されないまま広まってしまいました。

「施工が大変そうだから」、「価格が高くなりすぎるから」、「そこまでしなくて良いだろう」と施工側の判断で施工の一部を省略したものが広まってしまったのが本州の高気密高断熱。

「高気密高断熱」と謳って、本来の核となる部分をしっかり踏襲して設計・施工されている住宅は、東海地方では1割にも満たない気もします。

ですので、高気密高断熱は実は内容やレベルは様々で、その結果、冬の暖かさや夏の涼しさを担保する省エネ性にも差がでているというのが実情です。

 

ハッピーホーム後藤工務店ではお客様の「好き」をお聞きして、それをカタチにしています。

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